報恩講が円成
2024年11月9日公開
蓮光寺「報恩講」が11月2日(土)~3日(日)の一昼夜にわたって厳修されました。
3連休で2日には大雨となり、参詣者の欠席が心配されましたが、皆さん、連休にも雨にも負けず参詣され、当日参加のご門徒もおり、また3日は快晴となり、雨もまたよし、晴れもまたよしの活気ある報恩講となりました。2日間で延べ約200人のご門徒が参詣されました。3日のお斎は「手作り精進料理」も復活し、2日の朝早くから、門徒さんたちが、精進料理作りに尽力していただきました。コロナ以前の報恩講の情景が少しずつ見えてきました。
「大逮夜法要」は、蓮光寺住職が「あなたが一生を貫いて、求めていることは何ですか」をテーマに法話。
「報恩講の夕べ」では、歌手でギタリストのルナ憲一さんのコンサートが開かれました。歌唱力はむ言うまでもなく、卓越したギターテクニックに堂内は拍手喝采でした。
「晨朝法要」は、朝の陽ざしがまぶしい静かな朝の勤行でした。総代の日野宮久夫さん(法名:釋喜身)、世話人の阿部美次郎さん(法名:釋美聞)が感話をされました。
「結願日中法要」(御満座)では、今泉温資先生(新潟市、「往生人舎同朋の会」主宰)が「今現在説法 ―今、現にましまして法を説きたもう―」をテーマに情熱的な法話をしていただきました。
最後の「御礼言上」で、河村和也総代(県立広島大学教授、法名:釋和誠)に、蓮光寺門徒を代表して、ご講師、ご出仕のご僧侶へ、御礼の言葉を述べていただきました。
今泉先生のご法話、蓮光寺住職の法話、ご門徒の感話、ルナ憲一さんのコンサートの模様については、後日掲載いたします。まずは、報恩講の様子を写真でご案内しながら、最後に御礼言上を掲載いたします。
2日
報恩講の夕べ ルナ憲一さん 「歌とギターとおしゃべりコンサート」
3日
結願日中(御満座)
御礼言上
手作り精進料理
御礼言上
2024年の報恩講が昨日・本日の一昼夜にわたり厳修されましたことは、わたくしども蓮光寺門徒一同、大きな喜びとするところでございます。如来の御尊前、宗祖の御影前に、御満座の結願をご報告するにあたり、ご出仕・ご出講くださいましたみなさまに一言御礼を申し上げます。
ご法中のみなさまにおかれましては、懇ろなるお勤めを賜りまことにありがとうございました。ただいまの日中法要では、拙いながらお勤めをご一緒させていただき、当派に伝わる伝統の重みをあらためて感じたことでございます。
昨日の大逮夜法要では、「あなたが一生を貫いて、求めていることは何ですか」の講題で当山住職の法話を聴聞いたしました。聴聞の場で座談することの大切さが語られましたが、法話で紹介された同朋同行のことばは時空を超えて心に響いたことでございます。法話すらも自分の都合に合わせて聞いてしまうわたくしたちですが、み教えの前に嘘をつかず語り合い学び合ってまいりたく存じます。
法要後の報恩講の夕べでは、ルナ憲一さんの迫力あるギターの演奏と歌声に圧倒されたことでございます。
本日、晨朝のお勤めでは、2名の門徒が感話をしました。日常の感懐を、人生を、そして昨日の法話の感想を、飾らないことばでに語り合う空間のありがたさを、あらためてしみじみと思った次第です。
また、満日中の法要では、新潟市より今泉温資先生にご出講いただき「『今現在説法』―今、現にましまして法を説きたもう」の講題でご法話をたまわりました。大逮夜の法話で住職は不生不滅のことばを引いて話しましたが、そのことと呼応するかのような「姿かたちが消え去っても亡き人はわたしたちの中に生きている」「ことばとなって今も語りかけている」という先生のお話を大切なものとして受け止めたことでございます。
「わかってもわからんでもお念仏を唱えなさい。そうすれば何があっても生きていける」という道場六三郎さんのお母さまのことばは、先生のお声を通してわたくしたちのもとに届きました。
このことばにとどまらず、み教えをわたくしたちのもとにまで繋いでくださった方々の数々のことばをうかがいましたが、このたびの報恩講は、ことばを伝え、伝えられること、そしてことばが人を動かし人を救う力を持つことについて考える一昼夜であったかと振り返っております。
さて、真宗門徒にとって、真宗寺院にとって、報恩講がもっとも大切な御仏事であることは言を俟ちません。今年は、全面的に対面でお勤めする報恩講を再開して2年目となります。いたずらに数を競うものではありませんが、のべでおよそ200人のご門徒におまいりいただき、もとのにぎわいへの期待を抱いているところでございます。
また今年は、待望久しかった坊守・門徒の手づくりによるお斎も復活いたしました。報恩謝徳の思いが形となった伝統のお斎を、ともどもに味わいたく存じております。人間のいのちをめぐり、もっと踏み込んで申せば人間の死をめぐり、議論の喧しい時代にあって、寺の存在の意義も問われております。
この寺を南無阿弥陀仏の法灯を繋ぐ聞法の場として相続していくには、今泉先生のお話にもありました通り、わたくしたち一人一人の責任が重大であると痛感しております。この責任を果たすためにも、蓮光寺門徒一同、住職、坊守を先頭に、念仏三昧・聞法精進の生活を大切にしてまいります。ご出仕・ご出講のみなさま方には、変わらぬご指導とご鞭撻をたまわりたく、伏してお願い申し上げる次第でございます。
2024年の蓮光寺報恩講のご満座結願にあたり、ご出仕・ご出講くださいましたみなみなさまに重ねて御礼申し上げ、ごあいさつとさせていただきます。このたびはまことにありがとうございました。
報恩講清掃奉仕を実施
2024年10月30日公開
10月27日(日) 報恩講に向けて「清掃奉仕」を実施しました。29名のご門徒が参加されました。今年も初参加のご門徒もいらっしゃりました。清掃奉仕の参加者が増え続けてありがたいことです。猛暑が続き、この日も夏日に近い気温でした。2時からですが、1時からご門徒が集まりだし、すぐ清掃に取りとりかりました。西東京のお寺の報恩講で午前法話をしていた住職が1時45分に寺に到着したときには、すべての門徒が集まって、清掃奉仕に集中しており、とてもたのもしく感じました。
季節はずれの台風が沖縄に近づいており、温帯低気圧になるようですが、報恩講の2日間は関東に接近するため雨が降るようですが、天気もご縁、精いっぱいの報恩講を厳修していきます。
茶話会の写真を撮り忘れました(涙)
報恩講 2024
11月2日(土)〜3日(日)
真宗門徒の大切な法要 親鸞聖人のご法事
2024年10月7日公開
3日の結願日中後のお斎は、手作り精進料理が復活します!!
2日はお持ち帰りお弁当です。
今年もあっという間に秋になりました。コロナ下のなかで「報恩講」は毎年少しずつ参詣数が増え続け、昨年の大逮夜、結願日中とも対面で60名ほどとなり、ご門徒が「報恩講」を大切な法要といただいていることを実感しております。
今年は「手作り精進料理」(お斎)も5年ぶりに復活し、勤行も徐々にコロナ以前の内容でのお勤めになってきました。従来の「報恩講」に近づきつつあります。真宗門徒にとって一番大切な法要にぜひこ参詣ください。まずは、報恩講のお待ち受け清掃奉仕からです。本堂等のお掃除、「お斎作り」にご参加いただけるご門徒はお寺までお申込みください。よろしくお願いいたします。
10月27日(日)
報恩講 清掃奉仕 | 午後2時〜4時30分
11月2日(土)、3日(日)
報恩講 お斎作り | 午前9時〜
参加できる時間にどうぞ!
報恩講 | 11月2日(土)〜3日(日)
安心して迷うことができる道を訪ねよう!
コロナの流行の兆しがあります。徹底的に換気に努めます。皆様も手洗いの励行、念のためマスクもご持参ください。
11月2日(土)
大逮夜法要 | 午後3時〜4時45分ごろ
- 法話: 蓮光寺住職
講題: 「あなたが一生を貫いて、求めていることは何ですか?」
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私は若い頃、真宗の教えがさっぱりわかりませんでした。恩師の故櫟暁先生は「南無阿弥陀仏がなかったならば、私の人生は成り立たなかった」といつもおっしゃっておられ、自分自身が何を求めて生きているのかわからずにいることに気づかされました。
都合よく生きて幸せを求めていくあり方は人間共通のすがたですが、それが一生を貫いて求められていることなのでしょうか。なんとなく現実に帳尻を合わせながら、世間からはみ出さないように生きていても、老病死の現実は、その思いを見事に打ち砕いていきます。「一生を貫いて求めていること」をごいっしょに訪ねていきましょう。
報恩講の夕べ | 午後5時〜6時ごろ
- ルナ憲一さん
歌とギターとおしゃべり コンサート
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私は、古賀政男先生、アントニオ古賀先生の最後の弟子です。本堂に響き渡る歌とギターをぜひお楽しみください。皆さまとお会いするのを楽しみにしております。
【プロフィール】
ルナ憲一さん
5月21日、テレビ東京「開運なんでも鑑定団」出演!!
古賀政男、アントニオ古賀最後の弟子。アイ・ジョージにラテンを師事する。
テレビ朝日放映の刑事ドラマ「特捜最前線」でギター演奏。古賀メロディー、ラテン、カンツォーネ、シャンソン、童謡唱歌、クラシック、映画音楽等、幅広いジャンルで、ライブ・コンサート・イベント等各地で活動中。FMこうのすフラワーラジオ(76.7MHz)番組「ルナ憲一の歌とギターとおしゃべりと」毎週日曜日17:00~、火曜日14:00~、18年間継続で放送中です。
◆アントニオ古賀師匠からルナ憲一さんへのメッセージ
私がコンサート、クラブ、テレビでの演奏活動に超多忙の時期だった。ルナ君に弟子入りを希望され、「悪いけど無理だ。」とお断りしたが、「断られても諦めません」という真っすぐな眼差しに彼の意志の強さを感じたことは今も忘れられない。付き人なら、という条件から始まり、そこから自然と師弟関係が生まれた。
彼は暇さえあれぼギターの練習に励み、ショーの合間は舞台の袖で私の演奏する姿をジッと見て聴き、技を磨いていった。恩師、古賀政男先生の言葉で、学ぶより真似べという言葉の通り、私の奏法を見事に取り込み、見事に"ルナ憲一"の自分の音に昇華させた。これからもルナ君は自分の個性を大切にして、新しいスタイルを生み出してくれるよう希望する。そして、私とルナ君の共通の師である古賀政男先生の座右の銘「音楽和也」を胸に、日本の曲がもっと世界に羽ばたいていくよう尽力していきたいものだ。
〈アントニオ古賀〉
11月3日(日)
結願日中法要〈御満座〉 | 午前11時〜1時ごろ
- 法話: 今泉温資(としし)先生 (新潟市「往生人舎同朋の会」主宰、71歳)
講題: 「『今現在説法』─今、現にましまして法を説きたもう─」
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今年の元旦の能登半島地震発生直後、玄関前の掲示板に『被災地に温もりあれ!! 能登半島に希望の光あれ!!』と書きました。
今も苦しく辛い生活を余儀なく強いられてい能登の方々を忘れずに生きて行きたいものです。
そして、今は漫画家尾田栄一郎さんの代表作『ワンピース』Dr.ヒルルクの『人はいつ死ぬと思う?・・・人に忘れられた時さ』のセリフを掲示しています。とても印象に残った言葉です。
親鸞聖人は弘長2年(1262年)に亡くなられた遠い過去の方です。しかし、『ご遺訓ますますさかんにして‥‥』と『御俗姓御文』にあるように親鸞聖人は言葉となって私たちに尊い大切な事を『今現在説法』しておられるのです。親鸞聖人を偲びながら法をお聞かせいただくことが報恩講の願いです。思いを馳せ偲ぶところに親鸞聖人は死んではいません。生きているのです。
【プロフィール】
1953年新潟市生まれ。真宗門徒の家庭に育ち、役僧をしていた父や聞法に通う母の影響で幼い頃から寺院に親しむ。
高校時代の恩師の勧めで大谷大学真宗学科に入学し、在学中に得度。卒業後は真宗大谷派研修部補導や三条教区(当時)駐在教導を歴任。
その後、自宅を聞法道場にして、地域同朋の会「往生人舍同朋の会」を主催して今に至る。