報恩講が円成
蓮光寺「報恩講」が11月4日(土)~5日(日)の一昼夜にわたって厳修されました。親鸞聖人が明らかにされた阿弥陀さんの教えが私たちに届けられていることを、今一度確認し、その恩に報いる集いです。恩に報いるとは、端的に言えば、どこまでも、私の迷いのすがたを阿弥陀さんに照らされながら、愚かな凡夫であることに目が覚まされながら、いよいよ教えに訪ねていくことと、この教えを人々にお伝えしていくことにあるでしょう。今年の報恩講は、コロナ下以前の雰囲気を感じることができました。2日間で延べ約200人のご門徒が参詣され、来年に向かって新たな意欲をいただきました。
昨年まで、お勤めはすべて「正信偈・同朋奉讃」の同朋唱和でしたが、結願日中(御満座)では、正信偈真四句目下・念仏和讃は五淘六首引きの本来のお勤めをいたしました。もちろん、すべての法要に「御文」、結願には「御俗鈔御文」があがりました。
「大逮夜法要」は、蓮光寺住職が「私たちは阿弥陀さんの教えに遇うべき存在」をテーマに法話。
「報恩講の夕べ」では4年ぶりにシュガーシスターズのコンサートが開かれ、美しく響く日本語の心のハーモニーに多くの聴衆か魅了されました。またピアニストの恩田佳奈さんの卓越したピアノの技術がハーモニーをより引き出してくれました。
「晨朝法要」は、鳥のさえずる静かな朝の勤行でした。総代の河村和也さん(法名:釋和誠)、同じく総代の原惠子さん(法名:釋尼惠真)が感話をされました。
「結願日中法要」(御満座)では、牧野豊丸先生(福井市、託願寺住職)が「南無阿弥 陀仏のすがた」をテーマに熱のこもった法話をしていただきました。
最後の「御礼言上」で、今まで広島県庄原市よりオンラインで河村和也総代(県立広島大学教授、法名:釋和誠)が言っていましたが、今年は4年ぶりに参詣され、蓮光寺門徒を代表して、ご講師、ご出仕のご僧侶に、御礼の言葉を述べていただきました。
牧野先生のご法話、蓮光寺住職の法話、ご門徒の感話、シュガーシスターズのコンサートの模様については、後日掲載いたします。今回は報恩講の様子を写真でご案内しながら、最後に御礼言上を掲載いたします。
準備






大逮夜法要











報恩講の夕べ
















晨朝法要




結願日中法要











御礼言上


御礼言上
2023年の報恩講が、例年と同様、土曜・日曜の一昼夜にわたり厳修されましたことは、わたくしども蓮光寺門徒一同、大きな喜びとするところでございます。
如来の御尊前、宗祖の御影前に、御満座の結願をご報告するにあたり、ご出仕・ご出講くださいましたみなさまに一言御礼を申し上げます。
ご法中のみなさまにおかれましては、懇ろなるお勤めを賜りまことにありがとうございました。日中法要では当派に伝わる本来の勤行が復活し、拙いながらもお勤めをともにしながら、その響きを懐かしくありがたく思ったことでございます。
昨日の大逮夜法要では、「私たちは阿弥陀さんの教えに遇うべき存在」の講題で当山住職の法話を聴聞いたしました。聞くことを通じてみ教えに触れ、これを日々の生活の中でいただき直すことの大切さを改めて思ったことでございます。地獄一定の凡夫としての歩みを堂々と進めて参りたく存じております。
報恩講の夕べでは、コンサートにシュガーシスターズをお招きしました。美しい歌声とハーモニーもさることながら、ことばの持つ大きな力に心動かされたことでございます。
本日、晨朝のお勤めでは、総代2名が感話をしました。日常の感懐や旅の感想をざっくばらんに語る空間のありがたさをしみじみと思った次第です。
また、満日中の法要では、福井県福井市より、託願寺ご住職の牧野豊丸先生にご出講いただき「南無阿弥陀仏のすがた」の講題でご法話をたまわりました。
「信心獲得すというは、第十八の願を心得るなり。この願を心得るというは、南無阿弥陀仏のすがたを心得るなり。」という御文をいただき直し、はたらきとしての仏に出遇うことは、わたくしたちの生活実践と不可分であり、わたくしたちが南無阿弥陀仏の願いを生きているかということが問われているのだということに気付かせていただいたことでございます。
「ありがたい」「もったいない」「おかげさま」「おそだて」「おはたらき」「おきづかしめ」といったことばに象徴されるものは、わたくしたちが弥陀のはたらきに出遇い、その光に照らされ、頭が下がり、手が合わさり、念仏申す姿なのだということを深く胸に刻んでまいります。
さて、今年の報恩講は、4年間続けてまいりましたオンライン配信を止め、完全に対面にて実施いたしました。のべでおよそ200人のご門徒におまいりいただき、もとの賑わいへの手がかりをつかめたものと確信しております。
個人的なことを申し上げることをお赦しいただければ、わたくしは、蓮光寺をおまいりするのは実に4年ぶりとなります。昨日・本日と、蓮光寺という空間に身を置き、わたくしがおまいりできずにいた間も、この寺は聞法の道場=ナラウイエとして確かにここに存在していたのだということを身体で確かめ、そのありがたさを痛切に感じております。
この4年のうちに、二度と会うことがかなわなくなってしまった法友もおります。悲しく寂しいことではありますが、ときは移り人はかわっても、なんとしてもこの寺を守り、南無阿弥陀仏の法灯を繋いでまいりたい、それが教えに生きた人とともにいつまでもあり続ける道であろうと思っております。この一念において、蓮光寺門徒一同、住職、坊守を先頭に、念仏三昧・聞法精進の生活を大切にしてまいります。ご出仕・ご出講のみなさま方には、変わらぬご指導とご鞭撻をたまわりたく、伏してお願い申し上げる次第でございます。
2023年の蓮光寺報恩講のご満座結願にあたり、ご出仕・ご出講くださいましたみなみなさまに重ねて御礼申し上げ、ごあいさつとさせていただきます。このたびはまことにありがとうございました。