あなかしこ 第73号

篠﨑一朗さん、還浄

門徒倶楽部の中心的存在で、蓮光寺の教化委員会幹事として蓮光寺住職を支え続けた篠﨑一朗さんが、間質性肺炎および膀胱癌により、6月10日に浄土へお還りになりました。63歳でした。

篠﨑さんは37歳の時、ステージ4の胃癌に罹り奇跡的に回復され、それ以降、親鸞聖人が明らかにした阿弥陀さんの教えを本気で聞かれるようになりました。癌生活から阿弥陀さんの教えとの出遇いを綴った『人生に何一つ無駄はない』(東本願寺出版)は、多くの癌患者が阿弥陀さんの教えにふれる縁を生み出し、本山の同朋新聞の「人間といういのちの相」から取材を受けたり、ホリスティック医学を提唱しておられる癌治療の第一人者の帯津良一先生を親鸞仏教センターに紹介するなど、宗門にも貢献され、他の寺院の門徒さんからも慕われておられました。

最後の最後まで、存在の尊さを大切にされ、篠﨑さんの死はまさに「存在の成就」が成り立った瞬間でした。今後とも篠﨑さんとのお付き合いを続けていきたいと思います。 南無阿弥陀仏

(門徒倶楽部一同)

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