あなかしこ 第65号

門徒随想

思いがけない「ご縁」

去年から、蓮光寺さんの報恩講や法友会など様々な聞法の場に参加するようになりましたが、これには、深いご縁を感じております。

私は滋賀県犬上郡の出身で、結婚して東京に参りました。結婚前は、慶照寺さん(宮戸道雄ご住職)の門徒として、家族で聞法してまいりました。

しかし、東京に来てからは聞法の場が失われてしまいました。聞法したいという気持ちを胸にいだきながら生活をしていました。そんな時、私の母が、宮戸ご住職から「嫁ぎ先の近くに蓮光寺というお寺があるから、そこに娘さんに行ってみなさいと勧めてください」とおっしゃってくださり、蓮光寺の本多雅人ご住職のお書きになった『誕生と往生』をいただきました。私は、すぐに蓮光寺さんに行ってみようと思いました。

宮戸ご住職と本多ご住職は、20年来、教えを通しての深い関係にあられたことは、私にとっては、思いがけない「ご縁」であり、驚きとともに深い感動を覚えています。

蓮光寺さんで定期的に学ぶようになって、教えをどういただいたらいいか、なかなかはっきりしなったのですが、親鸞聖人の教えが少しずつ身に染みてくるようになりました。私は条件にふりまわされながら生きざるを得ないのですが、「生きてあることそのものの尊さに目覚めよ」と如来から呼びかけられることにありがたさを感じます。

そう感じられるようになってきたのは、私が真宗の盛んな滋賀県犬上郡の生まれであり、慶照寺さんで聞法をさせていただいたことが基盤にあって、蓮光寺さんでさらに聞法をさせていただけたからです。宮戸ご住職と本多ご住職のお二人に出遇えてうれしく思います。本当に「ご縁」としか言いようがありません。まだまだわからないこともたくさんありますが、わからないままに聞法を続けていきたいと思います。

生きづらさを感じている人たちがたくさんいます。ことに私のような若い世代の人たちに、親鸞聖人の教えに出遇ってくれたらと思う今日この頃です。

鹿谷純子 主婦、30代
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